大分県の公立入試では、全ての受験生が同じ問題を解きます。一方で、当然ですが受験生のレベルや目標には差があります。また、トップ校の大分上野丘高校でも概ね8割取れれば合格できますし、毎年平均点は半分くらいに設定されています。
これらの事実を鑑みたとき、どの問題が解けるかと同時に、どの問題を解かなくていいかも大事になります。実際に平均点くらいの層であれば、半分は落としていいわけで、この半分をいかに上手に落として、取るべき半分にいかに時間を使うかの戦略が大切になってきます。
この記事では、目標別に各教科の攻略法をお伝えします。それはすなわち、どの問題を取って、どの問題は取らなくていいのかの戦略を提案します。ぜひ参考にしてみてください。
1、数学
(1)平均点を目標にしている人向け
大分県の公立入試を念頭においた実力テストの場合、平均点は30点前後になります。すなわち、半分解ければ平均点に到達します。
平均点を取るために必要なことは、正答率の高い問題を落とさないことです。具体的には、大問1の小問集合や各大問の(1)(2)の基礎的な内容を確実に取ることが求められます。特に、最初に出される計算問題を落とさないことは必須です。大分県の公立入試は伝統的に計算問題を7問、14点分出します。これは30点を目指す上ではベースになる点数です。
平均点のためには半分あればいい訳ですから、裏を返せば半分は落としても良い訳です。解けそうにない問題に時間を使うなら、計算問題にしっかり時間を使う方が得策です。
(2)7割を目指す人向け
数学で7割は、42点です。この点数を取るためには、各大問の最後に控える難問を除いてほとんど正解する必要性があります。
さきほどのアドバイスと同じですが、7割を目指すのであれば、落としてよい3割の使い方が大切です。解ける可能性が低い難問に時間を使うより、解けそうな問題を確実に解いて、見直しをする時間を確保する方が大切です。
(3)上野丘・舞鶴高校を目指す人向け
大分の上位校を目指す人は、50点台を狙っていると思います。そのためには、各大問の最後に控える難問をある程度は解ける必要があります。
近年、大分の公立入試においては極端な難問が出されなくなりました。その最たる例が平面図形のラストの問題で、以前は毎年正答率が0.1%でした。おそらく、あまりに正解の可能性が低いため、ほぼ全員が捨てるようになったため、テコ入れされたのではないかと推察されます。
入試本番で難問を解くためには実力はもちろんですが、解く時間も必要です。実力は当然として、難問に取り組むための時間をどう確保するかは意外と見落とされがちです。実際に難問を正解して上位で上野丘高校に合格する生徒は、解くスピードが違います。難問対策と同時に、平易な問題をスピーディーに解く力も上げる必要があります。
2、英語
(1)平均点を目標にしている人向け
英語は最も点差がつきやすい科目です。特に指導要領が変わってから中学英語が難しくなってからは顕著です。
平均点を目指している人は、まずは長文読解に慣れましょう。学校の授業と違い、高校入試の問題は大部分が長文読解です。長文を読めないことには話になりません。その際に、おそらく一番ネックになるのは、英単語だと思います。ですが、英単語も学校では書き取り(日本語→英語)に力を入れますが、長文読解でより大切なのは英単語から日本語の意味がわかることです。英単語の勉強から変えていく必要があります。
実際の入試問題の構成に触れると、長文読解の最初の方の問題は長文の序盤を読めばわかることも多いので、前から少しずつ取っていくのが良いでしょう。また、長文がある程度わかるようになると、リスニングでも何を言っているかが分かるようになります。その意味でも長文読解に力を入れましょう。
最後に英作文について。英作文は必ず何かを書きましょう。おそらく受ける高校単位で採点基準が違うと想定できるので、平均点くらいの学校の場合はかなり採点基準が緩いと考えられます。まず何か書く事が大切です。
(2)7割を目指す人
基本的な勉強のスタンスは平均点を目指す人達と同じです。とにかく長文読解ができないと厳しいので、その勉強を中心にやっていくべきです。
今の高校入試は文章量が多いです。ある程度長文が解けるようになったら、あとは時間勝負になると思います。速く解くためには練習あるのみです。
(3)上野舞鶴を目指す人
大前提として、英語は満点近くを取れないと、高校に入ってから苦労します。上野舞鶴を現実的に狙える層にとって、一番満点(やそれに近い点数)を取れるし取って欲しいのは英語です。英語の貯金で高校入試を突破するのが正攻法だと思います。
おそらく内容的に難しくて解けないことはほぼないので、あとは時間勝負になると思います。大分県の形式に近い都道府県の問題を時間制限付きで解いて練習するのが良いかと思います。
英語満点の関門は3つあると思っていて、リスニングのラストの長文問題、英作文、長文のラストの内容一致問題です。これらを意識的に鍛えると満点に近づけると思います。
5、最後に
以上が、大分県公立入試の英語と数学における目標別の攻略法です。目標の持ち方やそれに合わせた戦略が大事になります。勉強では、闇雲にやっても上がりません。具体的に入試問題のどこを取って、そのために力を入れるべきなのかを、この記事を参考に明確にして、これからの勉強に生かして欲しいです。
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